治療支援部門

放射線科

当施設の透視装置の紹介

当施設は検診専用X線透視装置1台、内視鏡併用X線透視装置1台、汎用型X線透視装置2台の計4台を保有しています。

Canon社製 X線透視装置  Raffine
(検診専用X線透視装置)

Canon社製 X線透視装置  ZEXIRA1314
(内視鏡併用X線透視装置)
(汎用型X線透視装置)

Canon社製 透視装置  ZEXIRA1717
(汎用型X線透視装置)

X線透視検査撮影とは

X線透視撮影とは、X線を連続(連続透視)もしくは断続的にX線(パルス透視)出すことで、テレビモニターを通して体内を動画としてリアルタイムに観察したり、静止画のX線写真を撮影したりすることができる検査です。

断続的に出す透視画像をパルス透視といい、1秒間に15回や7.5回などのX線を使用し、パラパラ漫画でお馴染みな動画を作る方法です。このことにより、パルス透視は連続透視に比べ、画像の連続性が欠け(カクカクとした動画に見える)、画質は少し劣りますが、検査や治療に問題がない画質を提供すること可能です。
また利点として、被ばく線量が低減することが可能になります。

安心・安全な検査実施のために患者さんへご協力のお願い

当施設では、検査や治療前に必ずフルネーム、生年月日などを伺い間違い防止を行っております。
何度もお名前を確認させていただきますが、ご了承いただけますようよろしくお願いいたします。

X線透視検査では検査台に乗って検査をおこないます。
転落防止のため、いきなり起き上がったり、激しく体を動かしたりしないようご協力をお願いします。
ただし、必要な場合は検査中に体位の変換をお願いする場合があります。
また検査や治療により鎮静剤を使用する場合があります。

妊娠中の方もしくは可能性のある方は検査前にお申し出ください。

造影剤を使用される場合

ご記入いただいた「問診票」および「同意書」をご持参ください。

造影剤は腎臓を経て尿と共に排泄されます。経口の場合は便として排泄されます。
検査後は特に日常生活の制限はありません。造影剤を早く体外に排泄させるために、医師の特別な指示がない限り、水分を多めに摂取することをお勧めいたします。

まれに数日後に副作用が発生する事があります。頭痛・吐き気・かゆみ・発疹が出た場合は病院に連絡のうえ診察を受けてください。時間外の場合は救急外来にて対応いたします。

X線透視検査での放射線被ばくについて

X線透視検査での放射線被ばくは検査内容ごとに、大きく異なります。正確な診断や治療ができる十分な画質を確保しつつ、最適な放射線量で検査をおこなうために、不必要な被ばくは避け、必要最低限の線量と照射時間となるようにしておりますので安心して検査をお受けください。
また、当施設では、第三者機関の公益社団法人 日本診療放射線技師会から “医療被ばく低減施設”に認定されています。
すべでの患者さんに安全・安心な放射線検査を提供出来るように放射線量の適正化、被ばく線量の管理、放射線機器管理を実施し、日々、被ばく低減に努めております。

少しでも不安なこと、わからないことがございましたらお気軽に放射線科スタッフにお尋ねください。

代表的な検査の紹介について

  • 1)上部消化管造影について
    上部消化管造影検査(胃透視検査)とは、X線と造影剤を用いて、おもに胃・十二指腸を観察するレントゲン検査です。
    検査の手順として、始めに発泡剤を服用して頂き、造影剤(バリウム)を飲んで頂きます。その後、体の回転により胃・十二指腸粘膜表面に付着させ、X線を用いて胃粘膜の凹凸の有無を検査しレントゲン写真を撮影していきます。
    胃がん検診として推奨されているは、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と上部消化管X線検査(バリウム)ですが、それぞれの検査の長所、短所を理解して選択する必要があります。
    検査を受けるにあたり、様々な注意事項(食事制限等)がありますので、注意してください。
  • 2)下部消化管造影検査(注腸)
    下部消化管造影検査(注腸検査)とは、X線と造影剤を用いて、大腸の病変の有無を調べるための検査です。
    検査の手順としては、肛門に管を留置し、バリウムと空気を注入します。
    大腸を膨らませて様々な方向を向いていただき、大腸粘膜にバリウムを付着させるため検査台を傾けたりして大腸の一番奥までバリウムを進めて、色々な角度からレントゲン写真を撮影していきます。

    消化管造影検査は消化管全体の形態・大きさ・位置を把握するのに有利であり、内視鏡検査の短所を補うことができます。

    注腸検査では、大腸の中をきれいな状態にする必要があるため、前日から検査食を摂取し、下剤を服用します。
    検査後は、検査に用いたバリウムを早く体外に排泄するために、十分な水分を飲用します。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)

X線透視と内視鏡を併用して胆管・膵管を造影する検査をERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)といいます。口から内視鏡(胃カメラ)入れ、食道・胃を通り十二指腸まで進め、その先端から膵管・胆管の中に直接カテーテル(細い管)を挿入します。カテーテルから造影剤を入れて、膵管や胆管のX線写真をとります。同時に膵液や胆汁を採取したり、病変部から組織や細胞を取って異常を詳しく調べる検査を行うこともあります。

嚥下造影検査(VF)

嚥下障害を患う患者さんに対し、X線透視装置を用い、造影剤を含んだ水分、食物を嚥下する様子をDVD などの記録媒体に記録し、嚥下運動や適切な食形態を評価、判断する検査方法です。
嚥下運動は、外部から評価することが困難な体内での運動であり、X線と造影剤を使用することによって評価が可能となります。