治療支援部門

栄養科

栄養管理

①栄養管理の必要性

入院生活においては、年齢や疾患、手術による侵襲などにより栄養不良に陥る患者さんが多くみられます。 栄養治療は、生命予後を改善し、ADL(日常生活動作)を高め、患者さん自身のQOL(生活の質)を充実させていくことにつながります。
当院では入院中のお食事も併せて「治療の一環」として考え、患者さんそれぞれの病態や状態にあわせた栄養管理に積極的に取り組んでいます。

②管理栄養士は病棟担当制

各病棟に担当の管理栄養士を配置し、早期に介入し、多職種とチームを組み、栄養サポートを実施します。

〈病棟担当管理栄養士の業務内容〉

  • 入院患者さんの栄養管理計画書を作成、モニタリングをしながら適宜計画の見直し

  • ミールラウンドで患者さんと会話をしながら食事内容や栄養剤の量の調整を実施

  • ベットサイドでの栄養指導

  • 各診療科やチームのカンファレンスに参加し、栄養療法を積極的に提案

  • 常に管理栄養士とチーム医療がタッグを組み、さらに深く、充実した栄養管理につなげています。

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管理栄養士のある一日

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③GLIM基準を用いた当院の栄養管理手順

当院では世界共通の栄養診断であるGLIM基準を導入しています。入院した全患者さんに、看護師によるスクリーニング(65歳未満はMUST、65歳以上はMNA®-SF)を実施し、その後各病棟担当管理栄養士がGLIM基準で栄養状態を評価します。GLIM基準で重度の低栄養と診断された症例については、NSTが介入します。
私たちは、栄養治療が必要な患者さんを見逃さない、そして、必要と判断した場合には即介入、栄養の力で患者さん1人1人を支えていくことを常に心がけています。

栄養管理手順

引用元:日本栄養治療学会、GLIM基準について
https://www.jspen.or.jp/glim/glim_overview

チーム医療

栄養サポートチーム(NST)
NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)は医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの多職種で構成される医療チームです。それぞれが専門知識を生かし、栄養状態の改善、治療効果の向上、合併症の予防、生活の質の向上等を目的に、患者さん一人一人に合った最適な栄養療法の提案を行っています。

糖尿病療養チーム
糖尿病の合併症である腎症をもつ患者さんを対象に、腎症の進展予防、透析導入を予防、または導入時期を遅らせることを目的に、早期からチームが介入し指導を行っています。糖尿病透析予防指導として診療と生活習慣・食習慣の改善を進めています。

その他、下記のチーム医療に参加し病態にあった栄養管理を提案しています。

褥瘡対策チーム

心不全チーム

リウマチ膠原病ケアサポートチーム

緩和ケアチーム

骨粗鬆症リエゾンチーム

RST