治療支援部門

臨床研修センター

メッセージ

院長あいさつ

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彩の国東大宮メディカルセンター
院長 藤岡 丞

これから医療の道を歩みだす皆さんは、社会から「良き医師」になることを強く求められています。「良き医師」にはさまざまな要素があると思いますが、まずは常に患者さんを思う心、多職種と笑顔でチームを築けるコミュニケーション能力、そして怠けたくなる心を抑えて自分を高める克己心が重要と思います。

皆さんが「良き医師」になることを社会から求められている以上に、当院は臨床研修指定病院として「良き医師を育てる」ことを強く求められています。そのためにも病院として、さまざまな取り組みを行っています。

各診療科の医師は原則的に厚労省の指導医講習会を終了しており、熱心に指導に当たっています。EPOCに基づいて、しっかりしたカリキュラムと360度評価システムを備えています。女性医師を含む中堅医師数名をメンターに任命し、診療以外の悩みまで先輩として相談に乗っています。また女性の専従事務職員2名が、生活面まで含めてキメの細かいケアをしてくれます。

そのような環境のもとで、皆さんは「良き医師」への道を着実に歩んでいけると自負しています。臨床研修医に選ばれない病院は、患者さんにも選ばれません。臨床研修の質の高さは医療の質の高さを示す良い指標であると考え、これからも臨床研修に力を入れていきます。

センター長あいさつ

センター長写真
臨床研修センター長
副院長 長田秀夫

当院の研修目標です。実現する為の様々な取り組みの一端をご紹介します。

1.「挨拶をする」「時間を守る」「約束を守る」「協力する」
医師として成長していく上で非常に重要な要素の1つと考えております。医師である前に、社会人としての常識は当然備えていなければなりません。当たり前のことを自然にできるように指導しております。皆様の多くは3年目以降、大学病院などに進んでいきます。どこに行っても恥ずかしくない人間性を磨いて頂きます。

2.チーフレジデントの選出
2019年度から開始しました。前年度2月に1年生の中から1年目2年目の全初期研修医のみによる投票で選出します。院内の各種部会への参加、研修医の意見・要望のとりまとめ、初期研修医採用試験の面接官の一員等々、上から与えられてこなすのみではなく、自ら考え行動し、自分達のみならず未来の後輩たちも更により良き研修をできるように活動していく中心的役割を担います。一方で同期によるチーフへのサポートについても注目し評価しております。

3.メンター医師制度の確立、センター長面接
初期研修医3~4人に1人の常勤医師を配置し、皆様のメンタルヘルスケアのみならず、メンター任期を1~2年とし、多くの指導医が専門分野だけでなく、初期研修医の日常に接することで、臨床研修センター自体の活性化を図っていきます。また定期的なセンター長との個人面談で、研修進度の確認や今後の進路などについても相談できる体制です。

4.学会発表などのプレゼンテーション教育
皆様には2年間の研修中、埼玉医学会総会、大宮医学会総会、大宮医師会主催の他院初期研修医との合同症例検討会などの学会発表、論文作成のほか、年2回開催の院内学会、月1回の院内ランチョンセミナー、CPC(臨床病理)検討会等々、多くのプレゼンテーションを実施する機会が与えられます。特に院内学会やランチョンでは専門科の枠を超えて院内常勤医や他職種が集い、様々な質疑応答を経験することができます。研修修了時にはスライド作成、プレゼンテーション能力が十分身につくように指導に力を入れております。

5.各診療科の研修内容のフィードバック
時代や環境の変化とともに、研修メニューや指導医の考え方も柔軟な対応が要求されます。各診療科部長には皆様も参加する臨床研修委員会等を通じ、研修内容のフィードバックや改善など随時お願いしております。ローテートする各科で効率よく基本的技能や知識が身につくように努めております。そして当院の柱の1つである救急科(2次救急,年間7000件程度)の現場でcommon diseaseを中心にして幅広い分野の疾患、外傷などの初期対応能力を習得して頂きます。

未来に向けてまだまだ新たな取り組みを導入したり、改善していく所存です。
一緒に頑張りましょう!!

医師としての基礎を学ぶ2年間を、私たちと共により楽しく充実したものにしてみませんか!

■研修医2年目 2022年度入職 秋田大学出身
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2年目研修医の視点から、当院の研修についてお話しします。
まず、日中業務についてです。
1年目は、必須ローテート診療科である内科、循環器内科、消化器内科、外科、救急、麻酔科を2ヶ月間ずつに加えて、選択科目として私は泌尿器科を1ヶ月間ローテートしました。各科に共通するメリットとして、教育体制の充実さが挙げられます。各研修医の目標に応じて、研修医としての全科的な勉強をすると同時に、3年目以降を意識した勉強も先生方にサポートしていただきました。また、当院では専攻医がいない分、研修医が経験できる手技や症例の数も比較的多い上、細やかなフィードバックにより着実な成長を感じることができました。実際、2年目にローテートした地域医療研修では「想像以上に動ける」という実感を得ることができ、自信となりました。ぜひ3年目の独り立ちを目指して、優しく教育熱心な先生方と自由に学んでみませんか。

次に、学術活動についてです。
学術活動のサポートの手厚さも当院の魅力の1つです。当院では1年に1回以上の院内発表、学会発表が義務付けられています。私自身、元々はあまり発表が得意ではなかったのですが、指導医の先生から手厚いサポートをいただき、院内発表、学会発表、論文作成をスムーズに行うことができました。初期研修医としての学術活動の経験は、3年目以降にも大きく活きるのではないかと思います。

最後に、病院全体についてです。
何よりもこの1年間で感じたのは、研修医間のコミュニケーションの取りやすさです。人物重視で採用されていることもあり、集まる研修医は思い遣りのある人間が多く、日々快適に過ごせております。これは、当院で研修を行う大きな魅力のひとつだと思います。また、研修医同士が話しやすい環境ですので、2年目と1年目が一緒に当直に入ったり、経験した症例やそこで学んだことを研修医室で共有したりする中で、日々楽しみながら学びを得ることができます。上手くいかないことがあっても、研修医と話すことで自然と立ち直れた経験が多々ありました。
加えて、コメディカルの方々が研修医に優しいというのも当院の魅力だと思います。病院全体として、研修医を育てようという風潮があります。安心感をもちながら研修できることの貴重さを感じると同時に、チーム医療の重要性を認識できました。特に研修医の面倒をみてくれる事務員さんの手厚いサポートは、当院ならではの大きなメリットです。

研修医 写真
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救急科研修について

■研修医1年目 2023年度入職 東京医科大学出身
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研修医として働き始めて3か月が経ちました。何が何だかわからない状態から研修を始めた私たち1年生ですが、1つ上の先輩方や指導医の先生方、他職種の方々に支えられながら少しずつ日々の業務にも慣れてきました。失敗することもまだまだ多いですが、同期と切磋琢磨しながら1つ1つ目の前のことに取り組むといった毎日を過ごしております。ここではそんな私が最初にローテートした救急科の業務内容についてご説明したいと思います。

救急科は朝8時に集合して、指導医の先生と一緒に前日に自分が担当した症例の振り返りを行います。ここでは自分が行った診察や手技、方針決定などに関してのフィードバックをしていただきます。また、診療の際に時間がなくて聞けなかった質問等もここで先生が答えてくださるため、疑問がそのままになることもありません。1つの症例を通して多くのことを学ぶことが出来るため、とても勉強になります。朝のカンファレンスは症例の振り返り以外に、研修医が1日1ネタ、救急外来で使えそうな知識を調べてきてそれを発表するといことも行っています。ネタの内容に特に縛りはなく、私は自分の診察で不十分だったと感じたことを調べていました。そこで調べたことをその後の診察で実践する機会もあるため、非常に充実した時間となっていました。
カンファレンスが終わったら、救急外来に降りて搬送されてきた患者さんの初療を担当します。ここでは病歴聴取や診察、検査、アセスメント、コンサルトといった一連の流れすべてに関わることができます。その流れの中でチャンスがあれば動脈採血や縫合といった手技を任せて頂けることもあります。この時指導医の先生方はつかず離れずの距離で見守ってくださっており、困ったことがあったらすぐに質問することができるため、安心して診察を行えると思います。救急科でのこの指導体制は当院が掲げている「3年目の4月に独り立ち」を達成するために必要不可欠であると私は考えております。

以上が救急科の1日となっております。当院は指導体制ももちろん良いですが、それ以外にもここには書ききれないほどの多くの魅力があると私は思っています。ぜひ1度見学に来て、当院の魅力に触れてみてください。皆さんとお話しできることを楽しみにしています。

研修医 写真
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彩の国東大宮メディカルセンターの魅力

■研修医1年目 2023年度入職 順天堂大学出身
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私が考える当院の魅力についてお話したいと思います。私自身があらゆる病院の中から当院に惹かれた理由としては大きく3点あります。

1点目は救急での初期対応を学ぶことができる点です。1年目はGW明けから当直が開始し、月3,4回の頻度で上級医の先生、2年目の先輩と3人で当直に入っています。一人で突然全てを任されるわけではなく、最初は先輩が行っている問診、身体診察など救急での動き方を見て学んでいきながら、徐々に実践する形で当直業務に当たっています。分からないことがあればその場ですぐに質問ができ、足りない点はアドバイスを頂けるので、不安を感じすぎることなくファーストタッチを行うことができます。当院の上級医の先生方は非常に教育熱心な方が多いので色々と挑戦させてくださりつつ丁寧なフィードバックを受けられる有難さを実感しています。

2点目は指導医の先生方、研修医の先輩方、メディカルスタッフ、事務の方といった病院内で関わる全ての方が温かい環境である点です。病院全体に明るい挨拶が飛び交い心地よい雰囲気であることは毎日働くうえで大きな原動力になります。また、前述の内容とも少し重なるのですが、研修をするうえで分からないことが出てきた時にそれをきちんと聞くことのできる、そして自分の考えについてしっかりフィードバックを頂ける環境というのは大変理想的です。例えば内科の病棟業務では、まず朝出勤後患者さんの状態を他職種含めたカルテから把握し、注意して問診を行いたいポイントについて指導医の先生と共有し、朝の回診を行います。その後、処方や輸液、検査など今後の治療方針についてカルテをまとめながら自分なりに先生にアセスメントを行いつつ、指導を受けています。また栄養や処方薬、リハビリの状況などについて他職種の方からその時の状況を鑑みた提案・指導をいただくこともあり、風通しの良いチームが構築されていることを感動とともに実感しています。こんな基礎的なこと聞いてもいいのかな?と最初は躊躇いがちだった部分もありましたが、快く応えてくださるので様々な方面から多くの学びに溢れた恵まれた現場だなと感じています。

3点目は手技を積める機会が充分にある点です。手技と一言で言ってもどのようなことが自分にできるのかなと学生の頃は思っていました。具体的には当直開始前までに静脈・動脈採血、点滴ルート確保、気管挿管、尿道カテーテル、縫合、一次救命処置(BLS)の手順など一通りの手技を先生に指導・確認していただきながら練習させていただけます。また病棟業務中に、CV・PICC挿入、胸腔・腹腔穿刺、腰椎穿刺、心臓カテーテル検査、心エコー・腹部エコーなどにも上級医の先生方の監督のもと参加させていただける機会も多くあります。外科のローテーション中には胆嚢摘出、虫垂切除などの執刀も経験させていただけることもあり、このように積極性次第で勉強、手技的な面がバランスよく、多くのことが経験できるのは当院だからこその強みであると考えます。

研修医 写真
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卒業生のメッセージ

■2019 年度修了者 信州大学出身
現在、さいたま市内にて救急科専攻医として勤務
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学生時代から北米型ERにあこがれ、内科系救急医を志望していましたが初期研修で様々な科をローテーションする中で脳神経外科や消化器外科などの科を専攻するかかなり迷いました。
それだけ当院での初期研修が充実していたのだと思います。
救急科で後期研修をしている立場から初期研修を振り返ると、初期研修中に経験した多くのことが今に生きていると感じています。
中規模の病院ですが、救急搬送例も多く後期研修医が少ない病院なので救急外来でのファーストタッチや基本的な手技の機会は多いです。
3次救急病院と迷われている方もいるかと思いますが、初期研修中に経験した「腰痛を主訴に来院した腹部大動脈瘤切迫破裂」などの一見軽症に見える重症患者は2次救急病院でしか経験できない貴重なものです。
救急科の先生方を中心にしっかりとフィードバックをもらい反省する、という日々が現在の礎になっております。
初期研修は医師としての知識、技術の向上はもちろん、社会人としてのデビューとして大事な2年間です。
臨床研修センターがしっかりと日々の業務以外の問題をサポートしてくれるのも当院の魅力です。
ぜひ一度実際に研修医が働いている姿を見学してください。

■2020年度修了者 東京慈恵会医科大学出身
2年次には当院チーフレジデントを務める
現在、さいたま市内にて内科専攻医として勤務
卒業生 写真

初めまして。令和1年に彩の国東大宮メディカルセンターの臨床研修プログラムを修了した金子雄太朗と申します。
修了して改めて思うのは、彩の国東大宮メディカルセンターは市中病院の魅力を存分に享受できる病院だということです。特に魅力的なのは指導医が非常に親身に指導してくれることです。
積極的に求めれば、知識も手技も自分の学びたいことを学ぶことができる病院です。
また、彩の国東大宮メディカルセンターの魅力として、代々1年目と2年目の仲が非常に良いことがあげられます。
2年目の面倒見の良さは折り紙付きなので、わからないことだらけな研修医生活も安心してスタートを切れると思います。研修医の人数も1学年8人とちょうどいい人数で、症例や手技の共有が非常にしやすい環境だと思います。
3年目になると想像以上にいきなり独り立ちになりますが、ここでの経験に日々助けられていると感じます。
是非、彩の国東大宮メディカルセンターで充実した研修医生活を送ってみませんか。

■2019年度修了者 新潟大学出身
現在、東京都内にて麻酔科専攻医として勤務

今回は、2年ぶりに東大宮メディカルセンターを訪れました。
当時、お世話になった先生方にお会いすることができました。
後輩世代の研修医にも挨拶をさせていただきましたが、2年前の自分たちを見ているようで、懐かしく、また当時を振り返ると恥ずかしいような気持ちでした。

東大宮メディカルセンターへ初めて病院見学をした際に、指導医の先生方が、学生であるにも関わらず丁寧に対応をしてくださったことがとても印象に残っています。また先輩研修医たちが、自分自身たちで研修を充実させようとしている姿もとても魅力的に感じました。

入職当時は、泌尿器科か麻酔科かどちらにしようか迷いました。
2年次の自由選択を回る中で、将来専攻をする科目でなくとも、どの診療科に進んだとしても、何か一つでも今後につながるようにと手厚い指導をいただきました。
また指導医の先生方は、進路の相談からプライベートな相談なども聞いてくださるなど、本当に魅力的な方々で、充実した2年間を過ごすことができました。

現在は、麻酔科で専攻医として勤務していますが、初期研修での麻酔科研修を思い出しますと、市中病院ではありましたがなど、全身管理の基本から、硬膜外麻酔、CV、Aラインなどの手技などをしっかりと経験することができるプログラムでしたので、自信をもって望むことができました。

ぜひ、東大宮の見学にきてくださいね。

■2019年度修了者 埼玉医科大学出身
現在、埼玉県内にて麻酔科専攻医として勤務

今回、3年ぶりに麻酔科へのご挨拶をさせていただきました。
現在は、麻酔科専門医試験に向けて準備を進めているところです。
研修医当時を振り返ると、CVやAライン、硬膜外麻酔など、手術麻酔として必要なことはすべて経験させてもらっていたのだと実感しています。
初期研修を終え、麻酔科専攻医としての研修生活では、もちろん小児科や産婦人科など、東大宮にはない診療科での麻酔対応は初めての経験でしたが、東大宮での経験は、どこでも活躍できる自信につながっていました。
受注の維持管理だけではなく、手技をやらせてもらえた環境に恵まれていたと、感謝しています。
大学病院での麻酔科研修と比べ、市中病院では研修医に割り当てることができる症例があり、やらせてもらえる環境こそが魅力であると思いました。

■2020年度修了者 岩手医科大学出身
現在、東京都内の市中病院にて内科専攻医として勤務
卒業生 写真

今回、救急科内科当直として、1年ぶりに東大宮メディカルセンターを訪れました。
研修医時代の当直とは違い、内科当直医としての勤務ということもあり不安もありましたが、当時の指導医や、看護師さんたちが温かく歓迎してくれ、とてもありがたかったです。
卒業後はコロナ渦により同窓会などもできなかったのですが、救急科の小出先生が定期的に連絡をくださり、東大宮との縁をつないでくださいました。

卒業後は、都内の市中病院にて内科専攻医として勤務をしていますが、救急車の台数も多く、ICUでの対応や処置など、わからないことばかりで最初の1年は泣きそうでしたが、なんとかやっています。
J-OSLER の入力も必死で頑張っています。
東大宮での研修は、内科の病棟急変、救急対応などを一連の流れで経験することができます。また指導医が研修医の自主性をサポートしてくれます。
自分で調べ、考え、どう動けばよいのか、そういった基本的な姿勢が、3年目にもつながっていくのではないかと思います。

医師としてはまだまだですが、また東大宮での当直で成長した姿をお見せできるように頑張ります。