栄養士便り
56 チョコレート
寒さがより一層厳しくなり、風邪予防対策をしている方を多く見かける季節となりました。体調を崩さないよう自己管理を徹底しましょう。
2月と言えば、一年の中で最もチョコレートの消費量が多いと言われています。
そこで、チョコレートについてご紹介します。
チョコレートは何からできているかご存知ですか?
チョコレートはカカオ豆を原料として作られています。
カカオ豆
カカオ豆にはカカオマスポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールにはストレスや紫外線、喫煙などの日常生活によっても作り出されてしまう過剰な活性酸素を除去する働きがあります。疲れを感じてしまった時やほっと一息する時にチョコレートを摂るのも良いでしょう。ただし、食べすぎには注意しましょう。
実はこのポリフェノールは、もう一つ大切な役割を持っています。それは、チョコレート特有の苦味成分。チョコレートはこの苦味と砂糖などの甘味が合わさって美味しさがうまれているのです。
チョコレートはカカオマスというカカオ豆の皮と胚芽を除いてすりつぶし、固形状に固めたものに砂糖やバターなどを加えて作られています。
近頃、カカオ含有率の高いハイカカオチョコレートが注目を浴び、お店で売られているチョコレートには「カカオ○○%」などの表示がされているものをよく見かけますが、チョコレートと一言で言っても様々な種類があります。
スイートチョコレート
粉乳が含まれていなく、甘味の低い、チョコレート特有の苦
ブラックチョコレート
味を生かした深い味わいが特徴。
苦みの強いものをビターチョコレートと呼ぶこともある。
セミスイートチョコレート
粉乳が若干量配合されているが、ミルクチョコレートほど粉乳は含まれていない。
カカオマス、ココア・バター、砂糖が各3分の1ずつ混合されたもの。
ミルクチョコレート
粉乳が配合されたもの。なめらかな味わいが特徴。
ハイミルクチョコレート
ミルクチョコレートよりもさらに多く粉乳が配合されたもの。
ホワイトチョコレート
カカオマスからココア・バターだけを取り出し、粉乳、砂糖、バニラなどの香料を加えて作られます。
ホワイトチョコレートの白い秘密
ホワイトチョコレートはカカオマスから取り出したココア・バターがポイントになります。
このココア・バターを溶かすことによって透明に近くなり、固まると白濁するのです。これがホワイトチョコレートの出来上がる秘密なのです。
また、ホワイトチョコレートがほかのチョコレートと比べて甘味を強く感じるのは、ココアの苦味成分が含まれていないからです。
栄養
チョコレートは大部分が糖質と脂質で構成されています。
意外にも、カルシウムや鉄、亜鉛、銅などのミネラルも含まれています。また、ビタミン類も微量ながら含まれています。
~板チョコ1枚(50g)あたり~
エネルギー約250kcalと御飯茶碗1膳分に相当するので、いかに栄養価が高いかが分かると思います。
ですので、チョコレートは食べすぎないよう十分に注意しましょう。個包装されたものを利用すると食べすぎを防止できるのではないでしょうか?