栄養士便り
49 トマト
梅雨が明けると夏の暑い時期やってきますね。
これから夏本番となる前に、もうすでに夏バテを感じている方はいませんか?
そこで夏バテ予防の強い味方を紹介します。
それは、夏の暑い日に太陽の光を浴びて緑から赤に変化する野菜!!
『トマト』です。
トマトは野菜の中でも緑黄色野菜という野菜に分類されています。
緑黄色野菜とは淡色野菜よりもビタミンCをたっぷりと含んでいることが多く、カリウムや鉄などのミネラル類も緑黄色野菜のほうが比較的多くなっています。緑黄色野菜は1日に120g以上、また淡色野菜は1日230g以上摂取することが望ましく、合わせて1日に350g以上の野菜を摂ることが理想的です。
トマトには水分がたっぷり含まれており、さっぱりとした酸味のクエン酸やリンゴ酸も含まれているため、胃液の分泌を促進し、食欲増進や疲労回復効果があります。まさに、夏バテ防止にピッタリの野菜といえるのではないでしょうか?
トマトの成分には皮膚や粘膜を保護してくれるビタミンA、疲れや肩こり、腰痛を緩和してくれるビタミンB、シミやそばかすの防止や細胞を丈夫にしてくれるビタミンCなどが豊富に含まれ『ビタミンの宝庫』とも呼ばれています。
リコピンの王様!!
トマトに含まれるβ-カロテンは、体内で必要な分だけがビタミンAに変換されます。
その中でも、トマトにはβカロテンの一種であるリコピンが豊富に含まれています。
リコピンは老化の原因と言われている活性酸素を除去してくれる物質で、熱にも強く、ジュースやソースなど熱することによりさらに体内への吸収がアップします。ところで、トマトジュースを選ぶ際の注意点として塩分の少ないもの、あるいは入ってないものを選び、塩分の摂り過ぎにならないように心がけましょう。
また、リコピンは、トマト以外に柿やスイカ、ピンクグレープフルーツなどにも含まれていますが、トマトに比べると少なくなっています。
選び方
ヘタの緑色が濃く、ピンとして新鮮なものを選びましょう。しおれてたり、黄色っぽくなったものは、鮮度が落ちている証拠です。また、皮にハリ、ツヤがあってずっしりしたものがよいでしょう。
西洋のことわざ
『トマトが赤くなると医者が青くなる』『トマトを作る家には胃痛なし』というようにトマトは昔から身近に親しまれてきている野菜なのです。
サラダにトマトをのせるだけで、彩りもよく食欲UPに。
また、お弁当にはミニトマトを入れれば華やかな雰囲気に。
トマトだけでなく、野菜は身体を作る大切な栄養素が豊富に含まれています。積極的に摂取するよう心がけ、この機会に今までの食生活を見直してみてはいかがでしょうか?