栄養士便り

103 風邪





空気が乾燥し、肌寒い日がまだまだ続きますね。
今回はこのような季節にかかりやすい「風邪」がテーマです。


●風邪とは
風邪とはウイルスなどの病原体の感染によって鼻や喉といった上気道が炎症を起こした状態の総称です。人によって症状や程度は異なりますが、のどの痛み、鼻水、頭痛、関節痛、下痢、発熱など様々な症状が現れます。多くの場合一週間程度で治りますが、風邪は万病の元とも言われ、こじらせると肺炎や気管支炎などの合併症を引き起こしたり、持病の悪化にもつながりかねません。たかが風邪と侮らず、かぜかな?と思ったら、まずは体を休めて、温かい食事をとって長引かせないようにしましょう。

●発熱時に
発熱によりエネルギー代謝は上がり、発汗量も増えます。そのため十分なエネルギーと水分量の確保が必要です。食事はご飯やうどんなどのエネルギーとなるものを食べるように心がけ、水分補給もしっかりとりましょう。食欲が無い場合は食べられそうなものを少しずつ。落ち着いてきたら、ジュースやスープで水分を、卵豆腐やプリン、アイスクリームなどでエネルギーを補給しましょう。





●せきやのどの痛みに
熱すぎるものや冷たすぎるもの、辛い物などはのどを刺激し炎症を広げ、せきの原因にもなります。また、のどの痛みは食欲が低下しやすい為、やわらかく煮たりゆでたり、また小さく刻んだりといった工夫をして、のどを通りやすいものでエネルギーを確保しましょう。ゼリー、ポタージュスープ、茶碗蒸しなどがおすすめです。

●鼻水、鼻づまりに
鼻の通りをよくするには温かい汁物や料理が良いでしょう。具だくさんの煮込みうどん、雑炊などがおすすめです。また、栄養バランスの良い食事を摂ることが基本ですが、特に意識して摂りたいのがビタミンAです。鼻の粘膜を強め、抗アレルギー効果も期待できるため、ビタミンAを多く含む緑黄色野菜を積極的に摂るようにしましょう。






風邪は予防とひき始めが肝心です。予防のために手洗いとうがいをしっかりと行っていきましょう。
また、人の体には免疫が備わっているため、ウイルスが体に侵入しても免疫力が高まれば感染を防ぐことができます。しかし、栄養不足や疲れが溜まっていると、免疫力が弱まり、ウイルスによって感染し、風邪にかかりやすくなります。
風邪予防のためにも、普段から食事に気をつけ、ウイルスに負けない免疫力の高い体を作っていきましょう。