栄養士便り
95 心臓病予防のための食生活
気候がよくなり、行楽シーズン到来ですね。
天候が良いときには、さらに気分転換となり日々のストレスからも解放されるよいきっかけとなるのではないでしょうか?
現在、日本人の死亡原因の第1位は「がん」です。
また昭和60年以降、心臓病は脳血管疾患を抜いて第2位になっています。その変化を背景には、食生活の欧米化、肥満、運動不足、ストレス、喫煙など心臓に負担のかかる原因が増えているという現状があります。
心臓病と一括りにしても様々であり、病状は人それぞれ異なります。
食事と日常生活の対策ポイント
1. 肥満を防ぎ、適正体重を保つこと 肥満は心臓に対し、大きな負荷をかけてしまいます。
よく噛んで食べるようにすることで、過食を防ぐことにつながります。
また、定期的な体重計測も大切です。
2. 濃い味付けになれてしまうと物足りなさを強く感じてしまいます。
料理には昆布や鰹節などのだしを使うとことで旨みをプラス。減塩対策の第一歩。塩分の摂りすぎは血圧を上げ、動脈硬化の促進にもつながります。
外食をする時にもファーストフードに偏ったり、加工食品を多く含む食事を選んだりする場合には食生活を見直してみましょう。
3. たんぱく質は植物性食品を中心に動物性のたんぱく質である脂身を多く含むお肉中心の食生活は動脈硬化リスク高める可能性があります。大豆や豆製品、魚類などからたんぱく質を積極的に摂ることがおすすめ。
4. 食物繊維を十分に摂る動脈硬化予防につながります。
食物繊維を多く含む食品は、野菜・芋類・海藻類・きのこ・こんにゃくなどです。
5. 糖類を多く含む飲料は控えめに果汁や野菜ジュース、炭酸飲料、缶コーヒー、アルコール飲料などの摂りすぎは肥満につながる可能性があります。また、果物の摂りすぎにも注意しましょう。
6. 少量の飲酒(ビールはコップ1杯、日本酒、ワインは1/2合くらいまで)はHDLを増やす作用があります。しかし、食欲が増して、おつまみの食べ過ぎにつながる場合には控えたほうがよいでしょう。 おつまみの選び方も大切です。
7. 適度な運動激しい運動を行うと心臓への負担が大きくなってしまうため、1日5~10分の散歩から始めてみてはいかがでしょうか。
無理は禁物!毎日、続けることが大切です。
食事は健康を支える基本となります。自分の食生活と向き合う機会をつくってみてはいかがでしょうか?