栄養士便り

93 膵臓と生活習慣





今年は気温の変化が大きく、梅や桜などの咲く時期も遅れており、春の訪れにはもう少し時間がかかりそうですね。

今回は、「膵臓と糖尿病」についてご紹介します。
私たちの身体には、多くの臓器が存在します。
よく耳にするのは、腎臓や胃、腸、肝臓などですが、膵臓はちょっと馴染みの浅い臓器のひとつだと思います。
しかし、「インスリン」と言われるとわかる方は多いのではないでしょうか?



1. インスリンとは?

インスリンは、身体の中で唯一血糖を下げるホルモンです。
食後に血糖が上がらないように調節する働きを担っています。また、血液中のブドウ糖を身体の細胞に取り込んで、エネルギーとして変えたり、脂肪や糖源に変えて、エネルギーとして蓄えておくようにする働きもあります。
このインスリンを作り出しているのが『膵臓』なのです。
そして、このインスリンと関連のある病気が生活習慣病のひとつである『糖尿病』です。

食べ過ぎや飲みすぎは、胃腸に負担をかけるだけでなく、腎臓にも刺激となります。腹八分目を意識することが大切です。


糖尿病とは?

インスリンが不足したり、うまく作用しなくなってしまうことが原因で血糖の調整が上手にできなくなってしまう状態のことを言います。そのため、筋肉や内臓にエネルギーが運ばれず、全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。

この糖尿病は、調査によると「糖尿病が強く疑われる人」の890万人と「糖尿病の可能性を否定できない人」の1,320万人を合わせると、全国に2,210万人いると推定されています。そして、糖尿病が疑われる人の約4割はほとんど治療を受けたことがない人となっています。


糖尿病の予防

①適正体重をめざそう
体重測定は定期的に行なうと自分の体重がわかってよい。



② バランス良い食事を心がける
普段の食事がなにより大切。食事バランスと腹八分目を目安に。

③適度な運動をしよう
無理なく毎日できることが大切。通勤や通学時間を有効活用。