栄養士便り
87 黒豆
9月になり、天気が不安定な日が続いておりますが、秋の訪れを感じるさわやかな気候となってきましたね。
今回のテーマは「黒豆」についてです。
黒豆というとお正月のおめでたいイメージがありますが、9月6日は黒豆の日と言われています。ご存知でしたか?
実は9月6日は黒豆の日だけではなく、黒酢の日やクリームの日といった様々な会社で記念日が多く作られている日でもあります。
黒豆というと・・・ふっくらと煮た豆のイメージが強いですね。
黒豆の本当の名前は‘黒大豆’といいます。つまり黒豆は、大豆の品種の一つに分けられます。黒豆には大豆にはない大きな特徴をもっています。それは黒い表皮があるということです。黒い表皮にはどんな栄養が含まれているのでしょうか?
栄養
黒豆のもつ黒い表皮にはアントシアニンとよばれる色素成分が含まれています。そのため大豆の一種であっても黒色をしているわけです。これは、ブルーベリーやぶどうなどの皮にも含まれている成分の一つで、抗酸化作用をもっています。
抗酸化作用とは、身体の老化を促進する酸化作用を抑制してくれる作用があるため食事に上手に取り入れることをお勧めします。人の体には本来抗酸化作用も体内に持っていますが、年齢とともに効果が減少していくため食生活で補う必要があります。
この抗酸化作用をもつ食品は、ほかに緑黄色野菜、赤ワイン、緑茶などがあります。
アントシアニンは、毎日消耗するロドプシンを再合成して疲れ目をいたわる特徴があります。眼精疲労や視力改善・維持効果をもつため、目の疲れを訴えられる方には黒豆は是非摂っていただきたい食品の一つ。
大豆に含まれる密かな栄養素
大豆にはビフィズス菌のエサとなるプレバイオティクスである、腸内の善玉菌を増やすオリゴ糖が含まれています。
プレバイオティクスとは
腸内に存在する有用な菌を増殖させたり、あるいは有害な菌を抑制する作用をもつ難消化性食品成分のことです。オリゴ糖や食物繊維がこれに相当します。 このプレバイオティクスの効果としては、乳酸菌を増加させ、粘膜組織の機能維持、そして便の形成を促進してくれます。
大豆には、便秘解消にも一役かってくれる栄養素が含まれているということを理解し、老化防止や肌の再生といった表面的なものだけでなく、身体の中からきれいにするよう心がけてみてはいかがでしょうか?