専門治療

がん治療について

概要

 平成19年にがん対策基本法が制定され、日本のがん医療は大きな変革の時期を迎えました。各医療圏にはがん診療連携拠点病院が設置され、がん医療の均てん化(全国のどこでも標準的ながんの専門医療を受けられるよう医療技術等の格差の是正を図ること)が推進されました。
 当院では平成24年に埼玉県がん診療指定病院の認定をうけ、平成27年に新築移転を終え、更にがん治療体制の強化およびサポート体制の充実を図っております。

① がんの集学的治療

 がんの治療法としては、主に、手術治療、放射線治療、化学療法などがありますが、これらを単独で行うのではなく、がんの種類や進行度に応じて、さまざまな治療法を組み合わせた治療を行います。
 新病院では、より質の高い集学的治療を目指し設備等の整備をすすめてまいりました。
 まずは、放射線治療機器を導入いたしました。放射線治療とは、エックス線または電子線を体の外側から照射し、がん等の病気の治療を治療する治療のことです。今回、従来機より高出力で、治療時間が短縮でき、患者さまへの負担が低減できる最新の放射線治療システムを導入いたしました。実際に稼動を開始するのは10月以降を予定しております。
 また、手術に対しては、手術室数を3部屋から6部屋に増床しました。最先端の高度医療機器を導入し、手術管理を徹底するためのコントロールセンターを中央に配置し、より安全で質の高い手術を施行しています。
 さらには、1階北側にがん治療センターを設置いたしました。ここでは、外来化学療法室(19床)をはじめ、がんに関連した専門外来、がん相談支援センター(がん相談専門窓口)が置かれています。また、がんサロンでは、治療を受ける患者さまがゆったりと体を休めることができる環境を整え、さらに、治療等に対する情報コーナーとしての機能も備えており、治療のみにとどまらず、がん患者さまを支えるサポート体制の充実にもさらに力を入れていきたいと考えております。

② 緩和ケア病棟

 この度、さいたま市初である緩和ケア病棟が移転とともに開棟いたしました。緩和ケア病棟とは、がんによる痛みやさまざまな症状、気持ちの辛さなどの苦痛を和らげることを目的とした専門病棟です。
 当院緩和ケア病棟では、入棟する患者さまがくつろげる空間を目指し設計されました。お部屋からベッドのまま外に出ることができるテラス、ディルームは屋上庭園と見沼たんぼに面し自然を感じることができる空間です。また、畳の家族室、ゆっくり気持ちを落ち着ける空間として瞑想室なども完備しました。
また、一般病棟に入院する患者さま、外来に通院する患者さまに対しましては、これまで同様、緩和ケアチームがサポートさせていただきます。

緩和ケア外来
http://www.shmc.jp/outpatient/special/palliativecare/index.html
緩和ケア病棟
http://www.shmc.jp/topics/20150514.html

緩和ケア研修会修了者

「がん対策基本法」(平成18年法律第98号)に基づく「がん対策推進基本計画」において、「すべてのがん診療に携わる医師が研修等により、緩和ケアについて基本的な知識を習得する」ことが目標として掲げられております。

 この目標達成のため、国が「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針」(平成20年4月1日付健発第0401016号。厚生労働省健康局長通知。)を定め、がん診療連携拠点病院等で統一的なプログラムに基づき、研修会を実施しています。

緩和ケア研修会の概要
研修内容は、がん性疼痛治療法、身体症状に関する緩和ケア、精神症状に関する緩和ケア、コミュニケーション技術等を含む内容となっております。

  • 緩和ケア研修会修了者リスト(2016.11現在)
    院長 坂本 嗣郎
    副院長 飯泉 達夫
    副院長 梅本 淳
    副院長 神田 大輔
    緩和ケア内科 馬場 祐康
    緩和ケア内科 林 憲孝
    がん治療センター 多田 正弘
    外科 金 達浩
    外科 小島 成浩
    外科 山本 洋太
    乳腺外科 金 直美
    内科 市原 めぐみ
    内科 松岡 浩
    内科 市原 広太郎
    内科 尾林 秀幸
    消化器内科 西村 大
    泌尿器科 岡田 栄子
    婦人科 上森 照代
    血液内科 上原 英輔
    総合診療科 酒井 直
    リウマチ膠原病科 高木 賢治
    歯科口腔外科 山口昌彦
    歯科口腔外科 鈴木 雅之
    整形外科 土川 大介
    脳神経外科 木村 重吉
    放射線治療科 大森 義男
    救急科 小出 正樹
    救急科 望月 礼子
    麻酔科 町田 貴正
    麻酔科 高野 友美子
    麻酔科 須藤 喜世子
    研修医 三澤 将大
  • がん診療指定病院として

    当院では埼玉県より24年4月1日付けで「がん診療指定病院」の指定をいただきました。
    今後、さらに質の高いがん診療を地域に提供できるように邁進してまいります。

    がん診療指定病院の機能

    がん医療の専門医療機関です
    • 専門とする分野において、集学的治療(手術・抗がん剤・放射線治療等の組み合わせ)を実施します

    • 専門とする分野においては、各学会の診療ガイドラインに準ずる標準的治療を実施しています

    • がん医療に関するセカンドオピニオンを実施しています

    • 緩和ケアの専門チームを設置し、きめ細かい緩和ケアを提供しています

    地域の医療機関との連携したがん医療を提供します
    • 地域の診療所等へがん医療に関する情報提供を実施しています

    • 地域の医療従事者に対する研修を実施し、地域のがん医療を支える人材を育成します

    がん医療にかかる専門相談を受けています
    • 院内に「がん相談支援センター」を設置し、専任の相談員を配置しています

    • 病院の患者に限らず、地域のがん患者やご家族からの相談にも対応しています

    参考:埼玉県がん診療に関するサイト
    http://www.pref.saitama.lg.jp/kenko/iryo/gan/index.html

    緩和ケア外来のご案内

    がん登録

    がん登録とは

     がん登録とは、がんの罹患や転帰その他の状況を登録・把握し、分析する仕組みであり、がん患者数・罹患率、生存率、治療効果の把握など、がん対策の基礎となるデータの把握のために必要なものです。

    院内がん登録とは

     院内がん登録とは、国が定める「がん対策基本法」に基づいて行われる事業のひとつで、当該施設でがんの診断や治療を受けた全ての患者さまの腫瘍について、診断・部位・組織型・予後などの情報を収集し、集計・報告する仕組みです。
     収集された情報は、国立がん研修センターでの全国集計や埼玉県地域がん登録事業へ提供することにより、がん対策の基礎となるデータとして活用されています。

    院内がん登録では、患者さまから特に申し出がない限り、がん治療に関する個人情報を利用させていただきますので、予めご了承ください。

    個人情報の保護について

     氏名・生年月日・住所といった基本情報に加えて、がんという重大な疾患の情報を登録しています。国で定められた「個人情報保護法」に則り、当院の個人情報保護方針を定め適正に取り扱い、保護、管理しています。

    集計データについて

     集計値が4以下の場合は、個人が特定される可能性が高いことから、数値を隠すため“--”を表示しています。0件の場合は“0”と表示しています。

    部位別登録件数上位10部位

    部位別登録件数

    診断年 2013 2014 2015
    口腔・咽頭 15 9 17
    食道 14 16 22
    117 121 111
    結腸 99 104 131
    直腸 42 48 55
    大腸 141 152 186
    肝臓 29 28 37
    胆嚢・胆管 19 23 17
    膵臓 36 35 46
    喉頭 0 0 0
    47 69 91
    骨軟部 0 - -
    皮膚 8 - 10
    乳房 49 61 48
    子宮頸部 - 5 10
    子宮体部 - - 5
    子宮 0 0 0
    卵巣 5 5 9
    前立腺 45 50 50
    膀胱 28 17 30
    腎・他の尿路 17 14 15
    脳・中枢神経系 11 17 25
    甲状腺 - - -
    悪性リンパ腫 20 22 34
    多発性骨髄腫 6 10 9
    白血病 - 9 15
    他の造血器腫瘍 11 11 19
    その他 16 26 23
    総数 641 707 835

    5大がん部位別治療前ステージ(2015年)