専門治療

がん治療について

化学療法の部屋

外来化学療法室のご紹介

当院外来で抗がん剤治療を受けられる患者様のために

当院で稼動している外来化学療法室についてご説明します。外来化学療法室は、がん患者様がご自宅から病院へ通院しながら点滴注射の抗がん剤治療を受けるために設けられました。多くのがんの治療では手術をおこなうのが原則ですが、手術が適応とならない進行がんや再発がんに対して化学療法が行われます。また、手術をおこなった場合でも一定以上の進行がんでは再発を抑えるために補助化学療法を行ないます。以前は抗がん剤治療には延命効果がないとされてきましたが、近年の新規抗がん剤の開発と投与方法の著しい進歩により長期延命が期待できる状況となってきました。がん治療の分野で、化学療法は今や手術治療、放射線治療とともにがん患者様の治療・延命のための極めて重要な手段となっています。

抗がん剤治療は強い副作用のため少し前までは入院を原則としていました。もちろん何ヶ月にも及ぶ入院生活は患者様にとり辛いもので決して望むものではありませんでした。しかし、近年になり比較的副作用が少なく有効な抗がん剤が開発されてきたこと、白血球減少や嘔気嘔吐を抑える強力な薬剤が登場してきたこと、数日間におよぶ抗がん剤持続投与を家庭で可能にする皮下埋込み型リザーバーと呼ばれる器具の普及などによって、抗がん剤治療を外来で施行することが可能になってきたのです。普段は自宅で日常生活を送りつつ仕事もある程度こなしながら、週1度程度、外来通院をして抗がん剤治療をおこなうことには長期入院に比べ精神的、肉体的にはるかに楽ですし、入院を要しないので経済的負担も少なくなります。当院では薬剤の性質上やむをえない場合以外は極力、通院していただきながら外来化学療法室で化学療法をおこなっています。

化学療法のプロトコールの設定にあたっては、当院ではがんごとに定められている「治療ガイドライン」に沿いつつ、各種の最新医療情報誌や抗がん剤治療研究会での情報を参考に設定しており、現時点で可能な最新かつ最善の治療が提供できるよう随時改定を行っています。がん患者様に対しては、抗がん剤治療を行なうことによって期待される利益と不利益について十分説明した上で、最終的に治療を受けるかどうかを判断していただいています。また、院内には化学療法専任の医師(2名)、看護師(3名)、薬剤師、看護部クラーク、医事課職員からなるがん化学療法委員会があり、患者様の化学療法プロトコールの妥当性検証、安全性確保、化学療法の能率化、患者様に対する知識普及の方策の検討などを定期的におこなっています。その一環として、今回、当院ホームページに患者様向けに「がん化学療法を受ける方のために」を公開しました。これをご覧いただくと抗がん剤治療について詳しい知識が得られますので、今受けられている治療の安全性を高め副作用にどのように対処すべきかが理解できるものと思います。ご覧いただいた皆様方からの疑問、ご意見、ご提案などがありましたらお寄せいただければ幸いです。

がん化学療法委員会 委員長 梅本淳