笑顔を忘れず

新型コロナウイルス感染症は収束の気配を見せず、日本中が辛い日々を過ごしています。特に医療機関では、院内感染を防ぐために毎日多くの努力を続けています。当院でも、地域医療を決して崩壊させることのないよう、感染制御チームを中心にたくさんの取り組みをしています。

病院はテレワークをすることができないため、職員の健康管理には厳格に取り組んでいます。毎朝検温して体調不良者は自宅待機になるのはもちろん、公私を問わず会食や飲み会は禁止です。これまでも手指衛生には力を入れてきましたが、現在は電子カルテやドアノブに触るたびにアルコール消毒をしています。

院内での3密環境をさけるため、社員食堂は席数を半分にして対面はなし、ついたてで一席ごとに分離しています。職員の休憩も、人数を絞って順番に取り、対面での談笑は禁止です。休憩中も(食事の短時間以外は)マスクを外すことはありません。

このように不自由をかけて院長としては申し訳なく思うのですが、現場からは頼もしい声が聞こえてきます。「私が工夫してこの配置にしたんですよ!」「みんな安心できて、かえって喜んでますよ!」

職員たちの高い士気に触れるたび、頼もしい気持ちでいっぱいになります。まだまだ続く長い戦いです。もちろん真剣でありながらも、心のどこかに少し余裕を持ちながら、笑顔を忘れずに頑張っていきたいと思います。

新入職員をお迎えしました!

本日、70名の新入職員をお迎えしました。
この日のために、連日感染制御チーム(ICT)と人事担当者が、感染リスクを避けながら新人さんたちの心に残る会にしようと協議を重ねてきました。その結果、まず集合写真だけ撮影し、その後に2部に分けての辞令交付式、感染制御と医療安全に絞っての短時間のオリエンテーションを行います。

例年、2日間にわたってみっちりと講習を行い、最後には歓迎パーティで同期や先輩たちと親睦を深めていただくのですが、今年はもちろん中止。昨年好評だった、私が原木から切り出した生ハムを配る企画も今年はなしです。

集合写真は昨年同様に病院自慢の桜並木で撮影する予定でしたが、小雨のため断念。プランBを発動して、密閉、密集、密接を避けるため超スピードで並び、撮影の瞬間だけマスクを外しての撮影でした。

私の院長挨拶では、まず病院として感染対策と医療安全には以前から熱心に取り組んできたこと、新型コロナに対してもICTを中心に考えうる限りの対策を行っていることを説明し、そのことをご両親にも伝えて安心していただきたいと話しました。

制約だらけの入職式ですが、新人さんたちにとっても私たちにとっても、思い出深い会になると思います。そして来年の今頃、笑い話として振り返ることができることを祈りたいと思います。