私たちは日々の診療の中で、さまざまな「迷い」に遭遇します。患者さんのご希望、ご家族の希望、私たちの思いがすれ違ってしまい、何が正解か悩んでしまうこともしばしばあります。このような「倫理ジレンマ」の解決には近道はないのですが、患者さん・ご家族を含む医療チームが、それぞれの思いを認め合いながら誠実に議論することが必要になります。
先日、東京医療センターの尾藤誠司先生をお招きして、倫理についての勉強会を開催しました。尾藤先生は、患者さんと医療者のコミュニケーション、臨床研修をはじめとする人材育成、プライマリーケア、さらにはさまざまな社会問題についてもユニークな切り口から発信をされています。
日頃の悩みを少しでも解決したいということで、100名以上の職員が参加しました。そして、患者さん・ご家族と私たちがお互いを理解するためにどうするべきか、たくさんの気づきを得ることができました。
倫理は深くて難しいテーマですが、これからも病院としてしっかり取り組んでいきたいと思います。