栄養士便り

69 新じゃがいも





日増しに暖かさを増し、春を感じる季節となってまいりました。
スーパーに出回る食材も少しずつ顔色が変わってきていますね。

今回は「新じゃがいも」についてご紹介します。



じゃがいもについて

じゃがいもは1年中出回っていますが、旬は年2回。
春と秋に収穫され、収穫時期によって美味しさか変わってきます。
じゃがいもは、日に当てると発芽しやすくなるので、日に当らないように新聞紙などにくるみ保存すると良いでしょう。
また、冷蔵庫で保存した場合、じゃがいものホクホク感やみずみずしさを失うので、常温で保存するようにしましょう。


美味しさの秘密

新じゃやがいもは、水分を豊富に含んでおり、皮がとても柔らかく薄いので、独特のみずみずしさとサクサクとした食感が特徴です。コロッケやサラダよりも、煮物や揚げ物に使用することで、より美味しさを引き出すことができます。
じゃがいもは、フランスでは「大地のりんご」と言われるほどビタミンCが豊富。新じゃがいもは、特に豊富!!
ビタミンCは加熱による調理の損失が大きいため、工夫が大切です。しかし、じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷん質に強く守られているため、加熱による損失が少ないのが大きな特徴です。ですから、じゃがいもは食べる時期によってビタミンCの摂取量が変化します。ぜひ、この時期の新じゃがいもを食べ、免疫力を高めてみてはいかがでしょうか。

また、レバーやひじき、かつおなどの鉄分を多く含む食品と組み合わせて食べることで、鉄の吸収をバックアップし、貧血予防の助っ人役に最適。


有毒物質ソラニン

常備野菜としてよく食べているじゃがいもにソラニン類という有毒成分が含まれていることは知っていますか?
調理する前に芽を取ることや、緑変した部位を除くことは日常的に行われています。このアルカロイドであるソラニン類が含まれた食品を食べると、吐き気、腹痛、下痢、頭痛などの中毒症状を引き起こします。
一般のじゃがいもは、皮をむいたり、水にさらしたりして調理することによりほとんどのソラニン類を除くことができます。
ですが、対策としてじゃがいもを日光にあてず、暗所で保存し、芽を丁寧に取り除くことが大切です。